こころのいちばんやはらかいところ

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がらんどうの家に


がらんどうの家に置いてきたもの
過ぎ去ってみれば証のようなもの
こころの内側に小さな日向
そんな風景もあったかもしれないと
しまえる箱がありますように

壁の画鋲に留められた
寄りかかるため息の色
在りし日の気配は
積った塵が光の帯に遊び戯れ

忘れられた子ども部屋
存在を隠す北向きの窓
孤独を片付けない和室
生きる仕草をする洗面所
それでも繋いだキッチン

遮るカーテンのないリビング
沈黙をくすぐる過の日差しは
ことのほか眩い



がらんどうの家に見たものは
ごっそり抜けた其処にあった暮らし
無邪気に笑っていた日々を
平気で「嘘でした」と言ってしまう
いのちでありませんように


2010.04.17 *Sat Writing

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わたしがいなくなったら


わたしは私が連れて行く
どこかの空の下
平凡と名付ける
日常が埋もれている

そんなこと
不思議にも思わない
そのまんま
当たり前な顔をして

 "生きている"

それを
「つまらない」
というほど

人生
なめちゃいない
自分
諦めちゃいない

老いること 
死ぬこと
その途中

どこかの空の下 

先はわからないけれど
ありがたいことに
わたしには死ぬ日がある

それを
思い出さなくては

そして
教えなくては




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