こころのいちばんやはらかいところ

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なんでもないの

頼りない時間の
壁と天井の境目
あそこだけ異空間
縦でもなく横でもなく
いまでもなく
さっきでもなく
あとでもない
無力だということと
知外の理だということ
どこにも属さない
どこにもいかない
だれでもなかった

なんでもないの

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うたう、ということ

そうっとしておく思いやりは
暗黙の了解で
だけどそれでよかったのかな
わたしにはわからない
そうして欲しいと乞われたら
そうしてしまうかもしれない
でも、できればこの胸で
眠らせてあげたい、と
そう思う

夢をみさせてくれたなら
夢をみさせてあげたいと
そうでありたいと切にねがう
その瞬間まで生きて欲しい
そうであってほしいとねがう

生きることは常に哀しく痛い
哀しみのなかに生まれる歌
まだ見ぬ喜びの中に生きる唄
誰も知らぬせかいのうた
生きてるだけで口ずさむ唱
まだ、詠っていない歌
死んでからもうたわれるウタ

そうであってほしいと想う
そうでありたいと思う

太古の昔からこの地上に
うたが消えないのは
何故なんだろう
そこに人がいる

全ての「人」という詩人に
哀悼のうたを

2

fish

言葉を知らぬうちは
「あー」とか「うー」とか
キミの知っている言葉に
限りがあるんだ

人の数だけ
使いまわされる言葉に
鍵を掛けたらいい
なんなら
全ての言葉に
金を払って独占したら
世界中は黙る
誰もキミとは会話しない
満足か?

上位ランクに
しがみつくその手には
枯らした雑草の束
なんなら
全ての言葉は
キミの管轄下において
死ぬまで眠らず
検閲をしていればいい
満足か?

パクリだなんて
キミのそういう選択肢を
露呈してるだけで
なんなら
新しい言葉を
聴かせて欲しいものだ
小さな心に浮かぶ
チイサナコトバとやらを
満足か?

言葉を知らぬうちは
「あー」とか「うー」とか
キミの知っている言葉に
限りがあるんだ


満足させてくれ。

0

もういちど、言ってみてよ

風が痛いくらいに
その身をよじらせ
ソラヲハシル
陽を反射する清い雲に
薄墨の意地悪な雲が囁いているのだ

波の音かと思う程
騒ぎ立てる木々は
アメガフルヨ
そんなことはどうでもいい
屈託のない笑顔が今にも泣きそう

暗くは無いけれど
ときめきもない色
タマニハレル
知りたいことはそうじゃない
さっき言いかけた言葉をもういちど

風は強いけれど
もういちど

1

Song

夕方から降りだした雨に
買い物袋は両手を奪って
いい訳を考えなくてもいいと
いそぎ追い越していく人に
道をゆずってほくそ笑んだ

音もたてずに
憂うこともなく
静かに包んで

ずっと許すことがない儘
水墨の道は閉ざされて
あたしが私であるように
問いかけても土を打ち
かき消されてたつぶやき

ちいさな声が
耳にとどいて
私はちゃんと

名前を聴いた

8

Crossroads

そろそろ朝の十字路に
空が目を覚ますころに

静まり返った大気が降りてくる
沁みいる肌寒さを小さく抱き
そのぶん優しさを思い出す
点滅を繰り返す信号が
誰かの心拍のようで
いま夢の出口に向かう人と
これから寝息をたてるひと
規則正しさが今だけ揃っていて


そろそろ朝の十字路に
鳥の旋回が始まるころ

東の地平線がぼうっと白んで
それは「やって来る」のです
少しだけ厳かな気持ちに
それを頼りに今日を生き
立ち止まるたびに思い出し
いま抱きしめた素直な心で
過ごす素顔が曇らないように
足もとに風を置いてみるのです

2

木曜日

願うなら木曜の朝に
よく晴れてその割には沈黙をし
部屋の奥まで届いた陽ざしに
自分だけ眠りこけた朝に
アンテナを張って探す
アキソラが哀しいと詩人がうたう日

罪のない無関心に置いてきぼり
それでも高くとおく

願うなら木曜の午後
柿の実がいつの間にか色づいて
幼い頃を思い出す誰かの庭
てっぺんの実は鳥のために
収穫の慣わしごと
似たような風景を見たことがあれば

艶のない柔らかな色がいいね
袖でこすって磨いた

願うなら木曜の晩に
蒸発をしていく色を一夜寝かせ
大地の鎮まりを促す虫の音
心の柔らかいところを弛ませ
物悲しさと近似値
いまのうちに解き放っておくから

アスファルトに靴音が響く前
それでも夜は眠らず

祈るなら木曜の晩に
まだ未完な藍色の空に星の瞬く音
もしも聴こえたなら、

2

仮病

違和感を達成してしまったのだよ
だから私はここにいる
いうことを利かない足が駄々をこね
一歩も歩こうとはしないんだ
最初のイメージが拭えずに
頭のなかが倉庫となりつつある
陽の入らない埃のふきだめ
いやに天井が高くて
通風孔の高窓
拭かれたためしのない硝子
働く人々は無遠慮に
偽りのない愚痴を
言葉きたなく吐き捨てて
まったく添えない私は居心地が悪く
帰ることばかりを考えていた
高飛車じゃないけど
汚れた指先には触りたくはない
こころが雲っていて
それをみていると眉間に皺がよってしまう
そんな表情をしてる自分を望んだわけじゃなく
同じフレーズが夢の中までついてきて
安眠を妨害するんだ

不快感を達成する前に
見てみぬ振りをしてる自分に愛想が尽き
強硬手段といえるそれ
頭のなかのいくつかの場所に
遮断機がおりて
通行不可の場所がいくつかでき
断片で思考するからわがままばかり
コントロール、コントロール、

ああ、たった今
不快感に埋もれてしまったではないか、

Rank-ing

2

キッチン

珈琲が一滴おちるたびに
サーバーを屈折した光りが揺れる
香りを楽しむ時間に
惰性がすみついた足下を
くすぐるような気付き
テーブルに耳をつけ
まろやかな音をさがした
猫は窓辺で眠ってる

吹奏楽部のブラスの音に
文化祭が近いことを思い出して
秋の手がかりが増す
久しく忘れていた風物詩に
ほほえむ自分がいて
椅子によりかかり
音符の流れる窓をみた
猫の腹が上下する

誰もいない静かなキッチン
レースのカフェカーテンを透かす
柔らかい日差しに
きみの温もりを捜している
きみのすわった椅子に
椅子の背に手をかけ
思い出にたたずむ私がいた
猫が大きなあくびする

きみの座った椅子に手をかけ
きみの面影を探している
にちようの

0

河の向こうに

舟で渡る広いこの河の向こうに
君の家の屋根が見える
小さな林を背にして静かに佇む
穏やかな川面に許された日は
土手の上から手を振って
身振り手振りで会話する
今日はわたしが河を渡る

君の家を取り囲む木々の色は
駆け足で冬に向かってる
川に沿って小さな秋を踏んで
ポケットに手を突っ込んだ君の
少し後ろを歩きながら
風の機嫌を伺っている
腕を組む合図を待ってる

わたしの家の窓が小さく見える
雨の日にはあの窓から
溜息を吐く君の背中が見えて
流れる雨に姿が滲み やるせない
赤い傘をぎゅっと握り締め
川べりまで出るけれども
激流に立ち尽くした日

ささやかな時間をかみ締めるように
回りを包む全てに耳を傾け
降りてくる肌寒さに少しだけ震えて
君はわたしの肩を抱きよせ 歩く
落ち葉がはらりと舞いだして
一つ拾って帰りの切符だよと
明日もきっと晴れるといいね

河の向こうに君の家
夕焼け空に浮かぶ君の屋根

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棒読み感染

動きの無い水は腐る
循環している振りをして
フィルターがろ過しない
きっとモーターが空回り
ウィーンウィンウィン、、、ウ、ウィーン

仕事してる振りのパフォーマンス
頭のなかは既に棒読み

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