こころのいちばんやはらかいところ

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朝凪、夕凪

朝と夕
気がつけば凪だけを見つめていたのだ

ペンキの剥げた木枠の窓をカタカタ揺らし
なかなか癒えぬ傷口に風は沁みた
カーテンは振り向く前に居ずまいを正し


この季節の風には
いつも苦笑いをしていた
そんなことすら忘れていた朝だったのだ

(彼のいうとおり 海が静かなのはよくない)

不意をつかれて
苦笑いをするしか無かった
こころの浅瀬に漣のたゆとう夕方だった


フッ、と思い出に口緩む日を願いて
硝子が泣かぬように窓を閉めた
カーテンは気遣うように沈黙していた

朝と夕
気がつけば凪だけを見つめているのだ

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シンセツなヒト


彼はとても親切な人だ
──過ぎるほど


わたしは
根の張らない会話で
ぼんやりと遠くを見てる
ひとりになりたいときも
どこからか継ぎ接ぎの会話を拾ってくる
ざらっとしたこころを手で抑え
気遣いに笑顔で返したものの
苦手なレバーを噛まないで
飲み込んだときの感覚に似てる


彼はみんなのなかで
とても親切で通ってる
分け隔てなく

偉いな、と思う

だから
逸れたときは
そっとしておいて欲しいのだが

彼はとても親切な人だ
──過ぎるのだ


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