こころのいちばんやはらかいところ

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ゆりかご


ねぇ
誰が眠っているの?

幼ごころの記憶には
逆光を背負うシルエット
目蓋の裏に宿る祈り
こころの瘡蓋の剥がれ落ちる

頬を伝う泪は手のひらより熱いこと
指先は戸惑いながらも文字を書くこと
数秒の瞬きには同意があること
さっきといまの境界線に立ち会って
映る未来はわたしを通じて過去になる

ねぇ
何処にしまわれてるの?

わたしの前で潤んだ瞳
解いた感情の受け皿
決して他言はしない口
こころの琴線のしんと泣く

見破っていることを知っていること
泉には疑いの木の葉も浮かんでいること
必死に寄り添う嘘を剥がしたりしないこと
底に横たわる泥は眠らせたままがいい
仕方なく記憶をいきる これからも 

ねぇ
そこを越えたらいけない
わたしはもっと裸にする
きっと

わたしは許していく自分を寝かしつけ
はいもいいえも言わない安心になる
あなたは愛に囲まれたまま
手出しの出来ぬ独りになる

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春の嵐


なにかが動く
それは
それが
春なのか

やがて忘れゆく大地に
根を下そうとする種子
そこに居ついても
だれも、
なにも、
わたしの、
世界の、
今日など、
ましてや明日など


大風は
その眼力で
頼りない土を吹き飛ばし
目を擦る木々を揺さぶり
軒下の暗がりを覗き込み
黙ったままの屋根を脅す
そして
法廷のような笑みの無い
迫り降りる空に向かって
詰問する


おまえは 
どこに 
いるのだ!


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