こころのいちばんやはらかいところ

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河の向こうに

舟で渡る広いこの河の向こうに
君の家の屋根が見える
小さな林を背にして静かに佇む
穏やかな川面に許された日は
土手の上から手を振って
身振り手振りで会話する
今日はわたしが河を渡る

君の家を取り囲む木々の色は
駆け足で冬に向かってる
川に沿って小さな秋を踏んで
ポケットに手を突っ込んだ君の
少し後ろを歩きながら
風の機嫌を伺っている
腕を組む合図を待ってる

わたしの家の窓が小さく見える
雨の日にはあの窓から
溜息を吐く君の背中が見えて
流れる雨に姿が滲み やるせない
赤い傘をぎゅっと握り締め
川べりまで出るけれども
激流に立ち尽くした日

ささやかな時間をかみ締めるように
回りを包む全てに耳を傾け
降りてくる肌寒さに少しだけ震えて
君はわたしの肩を抱きよせ 歩く
落ち葉がはらりと舞いだして
一つ拾って帰りの切符だよと
明日もきっと晴れるといいね

河の向こうに君の家
夕焼け空に浮かぶ君の屋根

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