こころのいちばんやはらかいところ

0

風の丘


風の丘にわたしはいるのでしょうか
それを確かめに行くのでしょうか
久しぶりの坂道は衰えた脚を笑います
かといって拒んでいる様子もなく
さも、待つことを楽しみに変えたように
でも、ご無沙汰に少しだけ剥れるように

あの頃のわたしは伏せ目がちのこころで
大好きなのにそれを抱けない自分であって
ポケットが住処の手で引き算しながら
血のめぐりの悪くなった指先で星を数えた
朝が来るまえに 朝が来るまえに

望んでいたのは宥める暮らしではなく
しなかったことを後悔するなら
したことを頷く私でいたいから
わたしのなかの少女は
いまでも真っ直ぐわたしを見るでしょう

行き止まりのアスファルト
枯れ草は
意外にも頼りない音でわたしを迎えた

風の丘にわたしはいるのでしょうか
振り向くシルエットは微笑っていますか?
わたしは私に
  
── 間に合いましたか?


該当の記事は見つかりませんでした。

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する